LasTrustが実施したロシア採用面接の後編です。
募集要件
今回、TalenTex Rusさんにピックアップしていただいたのは13名。LasTrustがロシアスタッフに求める必要スキルは、
- 「go言語」または「React」での実務経験
- 3年以上の実務経験
- 日常会話レベルの英会話スキル
の3点。あとは実際に会ってコミュニケーションしてみて相性の確認。
実施したジョブインタビューの内容
ジョブインタビューは、
- お互い軽く自己紹介
- LasTrust事業紹介
- 候補者からの技術面の自己紹介
- 技術テスト(難易度かなり低めのコーディング)
という順番で実施。全て英語でコミュニケーションしました。
LasTrustはブロックチェーン証明書とデジタルバッジの発行事業をEdtechの領域を軸足に展開していることが特徴なので、その理由やビジョンについて説明しました。
候補者のブロックチェーンへの関心度
13人中、ブロックチェーン関連案件の経験があるor興味がある方は3名ほど。中にはLightning Networkを触ったこともある方もいて、ロシア人エンジニアのブロックチェーンへの関心度は高いと感じました。
ロシア人エンジニアの技術レベルと給与水準
後述しますが、ロシアでは国の支援プログラムに認定されている技術都市が10都市ほどあり、優秀なエンジニアが集まりやすい環境になっています。
実際、最近ではGAFAもロシアで採用活動を行うなど、ロシア現地の開発リソースが注目され初めています。
給与に関しては、今回の場合はシニアの方で最大2800ドル、下限はジュニアの方で1200ドルのオファーでした。もちそん希望給与は人それぞれですが、相場感は日本人エンジニアの1/2くらいと考えていいと思います。(2019年11月現在)
ジョブインタビュースタート
候補者のうち、英語で意思疎通ができたのは7〜8割で、2〜3割の方は英語ベースで一緒に仕事するのは難しいかな、というケースもありました。(その際はTalenTexさん側のサポートで、日本語⇔ロシア語の通訳を挟みました)一人あたり20〜30分で実施。
技術テスト
CTOの髙橋から課題を出して、その場で技術テストを実施しました。課題の難易度は低いものの、コーディングの様子を観察してスキルを判定していきます。
ロシア人エンジニアのジョブインタビューまとめ
13人のロシア人エンジニアと話してみて感じたのは、
- 全体的に素朴な人柄の方が多い
- 技術レベルはかなりばらつきがある。ラップトップを持たないエンジニアもいる
- 日本に親しみを感じている方が多い
- 日本人エンジニアと比べて、希望する給与水準は約1/2
ということでした。
主観的な感想ですが、素朴でおおらかな印象の方が多く、日本人との相性は良さそうだなと思いました。もちろんロシア人にも色んな方がいらっしゃいますし、そもそも先方がこちらをどう思っているかが大事ですが。
給与水準は前述の通り、シニアの方で最大2800ドル、下限はジュニアの方で1200ドル。日本で獲得するより安価な人的資本と言えます。(ただし社会保険が基本給与+40%くらいかかる)
試用期間を実施。グローバルリモートやってみた感想
13人のうち、一次試験をパスした候補者を対象に、試用期間を設けて開発を依頼しました。
お互いパーフェクトではない英語を駆使しながらも、CTO髙橋のコミュ力の高さもあいまって開発はスムーズに進行しています。slack、Github、Telegramがあれば、カザン⇔日本でも開発チームが作れるという成功体験はLasTrustにとって大きな収穫となりました。
フルタイムのロシア人エンジニアを正式採用
試用期間の実施を経て、1名のバックエンドエンジニアを雇用しました。当社サイトのトップページにも掲載しましたが、「Artur Shaidullin」、通称アルトル君です。スキルフルで性格は温厚。そして日本のアニメが好きという彼。さっそく重要度の高いプロダクトの開発で活躍しています。
Artur Shaidullin
2019年、Kazan State Power Engineering University(カザン市立電力工学大学)卒業。ソフトウェア開発技術を学ぶ。
在学中より、サーバーサイド及びWebアプリ開発に従事。
募金アプリ「DOBRO」の開発に携わる。その後、University of Talents in Tatarstan(タタールスタン共和国タレント大学)のウェブサイトにおいてサーバサイドの開発と保守を兼務。
卒業後はロシアで行われたデジタルブレークスルーハッカソン「Цифровой прорыв」に参加。
2019年12月、ディベロッパーとしてLasTrustへジョイン。
続いて2人目のフルタイムエンジニアの試用を実施
現在、LasTrustでは二人目のロシア人エンジニアの雇用を予定しています。メンバーが増え次第、またブログでご紹介したいと思います。