平等な教育を実現する「ラーニングエコノミー」とは?学びの実績を分散技術で新たな価値に変換するプロジェクト「C-Lab」が発足

今回は、2018年に国連で提唱された「ラーニングエコノミー」の概念を基にして行われているプロジェクトの一つ、「C-Lab」についてまとめました。 ラーニングエコノミーとは ラーニングエコノミーとは、従来型の教育システムが抱える様々な問題を解決するために、国連が提唱した概念の一つです。 これはSDGs(持続可能な開発目標)の一つ、「質の高い教育をみんなに」を達成することを目的としています。 従来の教育は「報酬は教員に支払われ、その教員から教育が提供される」という仕組みのため、「教育格差」が生まれやすい性質を持っていました。 ですが、アメリカやヨーロッパ各国の教育機関では、「質の高い授業を誰もが受けられる」ように、教育の無償提供をする動きが非常に活発になってきています。 こういった様々な無償コンテンツの提供と引き換えに、ユーザーの学びとキャリアに関するデータを、政府や企業が収集するという新しい構想が「ラーニングエコノミー」です。 C-Labとは この「ラーニングエコノミー」の構想を受け、アメリカ・コロラド政府の主導のもとに発足したのが「C-Lab」です。 コロラド州は、高校卒業後の大学進学率がアメリカ各州に比べて低いという問題を抱えており、その解決を図るために始まったのがこの「C-Lab 」でした。 これまでの実績やスキルを証明する学校の卒業証明や職歴だけでなく、UdemyやCoursera、MOOCといった教育プラットフォームのオンラインコースの修了証や、ワークショップ参加記録まで、全てのユーザーの教育に関するデータを「ブロックチェーン技術」を用いて管理します。 この仕組みは、分散型アイデンティティ(DID)の概念に則っており、ユーザーだけが自身のすべての記録を閲覧することができ、共有先をコントロールすることができます。 更に「アクティブラーニング」の推進にも非常に適しています。 アクティブラーニングとは、自ら能動的に学びに向かうよう設計された教授・学習法です。C-Labではホスピタリティやクリティカルシンキングといった能力を身に付け、興味を持った分野を幅広く学ぶことができ、グループディスカッションや共同作業など複数人で協力し合うカリキュラムが行われています。 さらに蓄積されたデータは、「人工知能」によって分析可能であり、ブロックチェーン技術によって蓄積されたデータと掛け合わせることで、ユーザーに適したタイムリーなキャリアアドバイスを受けることができます。 また、教育機関や企業側も、ブロックチェーン技術のトークンエコノミーを利用することで、市場に適した人材への投資が可能となり、移り変わりの激しい時代に適応する人材を育てることができます。 C-Lab及びラーニングエコノミーの将来性 「C-Lab」は、名だたる企業や団体がプロジェクトの推進者として名を挙げ、開発に携わっています。 その他にも「Hyperledger」を提供する「The Linux foundation」や、コロラド州各大学も提携を発表しています。 ラーニングエコノミーの推進拠点である、アメリカ・NPOからは「SDGsのもう一つの目標である「すべての人間らしい仕事の提供」を達成しうるものである。」とされており、キャリアアドバイスの精度や多様性に欠かせないデータ、つまり「参加者」を積極的に募っています。発足時の資料はこちら。 2020年7月時点でも、大規模な実証実験や開発が進んでおり、今後様々な分野に応用されていくことが予想されています。 当社も国内唯一のデジタルクレデンシャル専業のスタートアップとして今後もブロックチェーン証明書の普及を目指すとともに、クレデンシャルを「ソーシャルアセット」としてデザインし、学習者と社会に新たな価値を提供できるよう、コア技術の開発に取り組んでまいります。 参考 C-Lab AMP DIGITAL TRANSFORMATION OF UNIVERSITY EDUCATION IN UKRAINE: TRAJECTORIES OF DEVELOPMENT IN THE CONDITIONS OF NEW TECHNOLOGICAL AND ECONOMIC ORDER (DOI:https://doi.org/10.33407/itlt.v64i2.2083) Cloud platform of the modern Ukrainian university as the prerequisite of transition to the innovative model of economic development. Information Technologies and Learning Tools

スタディログ・ライフログの集積は、ユーザの信頼情報たりえるか。分散型クレデンシャルの「キャズム」問題

今回は、分散型クレデンシャルの課題として挙げられる「ログのデータ集積がユーザーへの信用に繋がるか」、「C-Lab」プロジェクトの具体的なスケジュール・予算についてまとめました。 C-Labの今後のスケジュールと予算 分散型クレデンシャルの「キャズム」問題に触れる前に、アメリカの先行事例「C-Lab」の進捗状況と今後のスケジュールについてまとめます。 「C-Lab」は、2020年1月に行われたプロジェクトのキックオフミーティングで具体的な予算とスケジュールを発表しました。 2020年7月時点ではフェーズ2に移っており、既にコロラド州の3つの高等学校と3企業を対象とした実証実験が始まっています。 フェーズが進むにつれて、参加企業や学習者の規模が大きくなり、機械学習によるデータ運用が行われ、学びのアドバイスやキャリアアドバイスを受けることができます。 参加団体や企業については前回記事でまとめましたが、フェーズ4の段階で100以上の教育機関や企業が実証実験の対象となります。 2023年にコロラド州での実証実験を終えた後、国連主導の下「21世紀の新しい教育プラットフォーム」として様々な国や地域への定着を図り、2030年のSDGs目標達成を目指しています。 「C-Lab」発足当時の予算は3年間で約8.5億円とされていましたが、発足直後に非営利団体の更なる支援により、約12億円に引き上げられています。 現在も予算を上回る支援金による援助を受けており、計画の前倒しや更なるプロジェクトの拡大も考えられています。 ログのデータ集積がユーザーの信用に繋がるか 分散型クレデンシャルのエコシステムである「C-Lab」プロジェクトがなぜここまでの速さで展開しているか、疑問に思うかもしれません。 そこで日本でもよく取り上げられる「ユーザーの学習履歴やボランティア等のデータ集積で、ユーザー自身の信頼度を測れるか」という議題について、「C-Lab」のプロジェクトキックオフ前の議論の内容から紐解いてみます。 この議題に関して主に2つの観点から議論が行われました。 ・アルゴリズムのバイアス問題 ・企業に向けたユーザーの信用の測定 アルゴリズムバイアス問題 まず、アルゴリズムのバイアスに関してですが、「C-Lab」では国連主導の下に行われている実証実験ということもあり、ユーザーの評価軸は透明かつ具体的である必要があります。 例えば、既存の信用スコアサービスを提供する企業のアルゴリズムにはバイアスが存在していることが指摘されています。具体的には、登録情報の性別を変更するだけで点数の上下があったことが指摘されており、提供側が修正するという事例が多くあります。 世界的に見ても、アルゴリズムバイアスが存在すると指摘される金融サービスは非常に多いため、スタディログの集積及びユーザーの「学び」を資産化する際には、アルゴリズムがフェアであることに重点が置かれています。 具体的には、EUのGDPR(一般データ保護規則)22条「データ主体に対して法的効果(または同様の重大な影響)を及ぼす場合の、完全な機械化、自動化されたプロファイリングのみによる決定の禁止」や、アメリカで制定されたECOA(信用機会均等法)「性別、年齢や既婚・未婚といった婚姻状況、人種や肌の色、宗教、出身国といった社会的帰属によるいかなる差別の禁止」に準じた形で開発を進めています。 ユーザーの信用の測定 次に企業に向けたユーザーの信用の測定についてです。より良い教育インフラシステムを成立させるためには、出資者である参加企業の採用コストを減らし、適切な人材とのマッチングを可能にすることが必要です。 その為には、出資して得たユーザーのデータが、既存の仕組みから得たデータよりも信用足りうることを保証しなくてはなりません。 しかしながらこの問題は、先駆けてオープンプロジェクトとして取り組んでいる「T3 innovation Network」が既に効果測定済みであったことから解消されつつあります。 既存の採用の仕組みでは、スキルと経験の価値は伝える人の能力に依存していました。しかし、「T3 innovation Network」はAIやブロックチェーンを駆使し、400以上の企業や教育機関のデータをあらゆる業界の雇用主が理解できるように提供しています。これにより、参加企業の大幅な採用コストカット・ミスマッチの減少にも成功しており、さらに米国各州政府が官民標準協働(SC)に積極的に関与していったことで大規模なプロジェクトに発展しました。 「T3 innovation Network」が「C-Lab」に参加し、SSI規格とテクノロジーの技術的な詳細を提供することで、データへの信用性の担保は確実になったといえます。(2020年6月公開のホワイトペーパーより) 参考 C-Lab aims to restructure higher ed using blockchain tech The T3 Innovation Network

IPFSとは?

  「Web3.0」において、Dappsやその他のブロックチェーンサービスの推進を後押しする技術として「IPFS」(Inter Planetary File System)が注目を集めています。 今回は、そのIPFSの仕組みや最新の動向をまとめました。   IPFSについて   Filecoinが提供している分散型ストレージサービスです。 IPFSは「ブロックチェーン」ではなく、シンプルにノードとノード間のデータを移動する「プロトコル」です。 もともとは2014年に創業した、「Protocol Labs」という研究開発企業によって開発され、提唱されました。 同社が開発した仕組みの一つに「IPFS」があり、これに基づいたプロジェクトが「Filecoin」です。 *「Filecoin」と「IPFS」が混同されている記事も散見されますが、概念が少し異なります。 「Filecoin」というプロジェクトは、2017年に約300億円の資金調達に成功しており、暗号技術の歴史上でもかなり大きなプロジェクトであるといえます。   HTTP vs IPFS     上記、左がHTTP(Hypertext Transfer Protocol)、右がIPFSによる通信の大まかな仕組みです。 HTTPは、現在私たちが通信する際の主要なプロトコルとして用いられています。 HTTPの場合、webページやクラウドサービスを利用するには企業が持つサーバーにアクセスする必要があります。 この場合、管理者である企業が膨大なサーバーを保持することでサービスを成り立たせているので、HTTPを用いたシステムは「中央集権的」であると言えます。 一方、IPFSではこの「管理者」が存在せず、ネットワーク上の参加者が直接コンテンツを管理するpeer to peer通信を採用しています。 この仕組みは分散的かつ「非中央集権的」なシステムです。   アドレス vs コンテンツ   例として、音楽ストリーミングサービスを挙げます。 現在、「Apple Music」「Spotify」「Amazon Music」など、企業ごとにコンテンツが提供されており、多数の選択肢がユーザーに示されています。 これは、たとえ同じ楽曲(コンテンツ)でも各企業の持つサーバーが異なっていることが原因です。 このように、管理者のサーバーによってコンテンツが指定される既存の仕組みは、「アドレス型」(ロケーション型とも呼ばれる)といいます。 一方、IPFSを用いた場合、「管理者」が存在しなくなることでプラットフォームへの依存が解消され、楽曲自体の値段で取引されるようになります。 このように、「コンテンツ」自体によって値段が決まっており、サーバーの位置に依存しない仕組みを「コンテンツ」型であるといいます。   HTTPの問題点   現在私たちが使用している、HTTPには次のような問題点があります。 1点目は、セキュリティの脆弱性についてです。既存の仕組みでは、 ・アクセスに関するすべてのコントロール権が管理者に集中してしまう・企業内の開発者がそれぞれ別の国で開発を進めたい場合にも中央のレポジトリで管理する必要があり、業務に支障をきたす・管理者がアクセスを自由に制限出来たり、情報を自由に改ざんできる といった問題があります。 2点目は、サーバーの負荷についてです。 従来の通信方法は、管理者である企業が常にサーバーを安定稼働させなければならず、アクセスの数が増えた場合でも、遅延なく応答するためのインフラを準備しないといけません。 そして、IPFSはこれらの弱点を補完する、画期的な技術とされています。   IPFSの将来性     IPFSは、既存の中央集権型サービスへの参入障壁を取り払う「分散型エコシステム」として、様々な企業が活用し始めています。   更に日々改良が進んでおり、現時点で最新の「IPFS 0.5.0」は、世界中の開発者が開発環境を共有できる「コンテナイメージ」を効率的に使用できる技術とされています。 実例として、Netflixは「IPFS 0.5.0」を活用し、独自のコンテナ管理プラットフォームである「Titus」の改良させることで、コンテナ配布の高速化に成功しています。 Netflixと同様に、IPFSネットワーク上でストレージを構築しようとするプロジェクトは年々増加しており、誰でも参加出来るストレージ市場が今後構築されていくことが予想されます。 参考 Mundo Descentralizado: Introducción a IPFS Why The Internet Needs IPFS Before It’s Too Late Decentralized document version control using ethereum blockchain and IPFS  

ブロックチェーンを利用したデジタル卒業証明書とその他証明書プラットフォーム比較まとめ

今回は、ブロックチェーン技術を利用した、デジタル卒業証明書とその他証明書のプラットフォームを中心にまとめて比較します。 稼働しているデジタルクレデンシャル発行プラットフォーム4種 今回取り上げたプラットフォームは、世界で既に実装済み、もしくは試験段階を終えたものです。(2020年7月時点) ・ Blockcerts ・ uPort ・ Hyperleger Fabric ・ e-scroll (Luxtag) Blockcertsについて BlockcertsはMITフリー&オープンソースソフトウェアライセンスの下で公開されています。アメリカやヨーロッパの幾つかの教育機関では、既にBlockcertsを使った卒業証明書を発行しています。 世界中で広がりを見せるBlockcertsですが、採用される理由として、 教育機関が独自のアプリケーションを構築する必要がない。 発行者はすべての記録を保持する。受信者(学生、卒業生、雇用者等)は、政府・企業・または大学が別のレコードプロバイダーに切り替えた場合でも、受信したすべての記録を保持。 複数のブロックチェーンを使用。 GDPR「忘れられる権利※」に準拠。 以上が挙げられます。 ただし基盤となるネットワークはコントロール不可能であり、ネットワークにおける大規模な変更がある場合に影響が生じるというデメリットもあります。 Blockcertsの仕組みについてはこちら。 ※忘れられる権利:ユーザーがサービスを利用する際にパーソナルデータをサービス側に提供した場合、ユーザーからの削除依頼・一定期間アクティブでない場合に、データを削除するようサービス側に求める権利 uPortによる資格情報による証明(IPFS) uPortは資格や職歴、学歴情報をブロックチェーン上に記録し、学位や資格を所有する本人自身が管理可能な自己主権型アイデンティティを実施しているオープンソースプロジ ェクトです。なので証明書のみならず、様々なユースケースを想定しています。 既にアメリカでは、uPortを用いて、身分証明や個人情報、医療情報や、自動車免許、住民票などのデジタル化にも取り組んでいく方針が示されています。またスイスを中心とした「 Crypto Valley Association 」では uPortと連携し、 様々な社会実験を行っています。 今回はuPort の資格証明のアルゴリズムを紹介します。 証明の手順 uPort用のQRコード (スマホの場合URIを読み込む) デプロイ→uPortアプリ上でユーザーのaddressの共有を求める。 同意した際、デスクトップの場合はChasqui、モバイルの場合はJWTに addressがpostされる。 ブラウザはこれらの情報を受け取り、ブラウザからQRコードまたはURIを削除する。 uPortアプリが送信する準備ができたら、JWTのデータをエンコードじて署名。 attestation_tokenは、push_tokenと共にdAppsとサーバーがどのuPortモバイルアプリにもpush通知メッセージを送信出来るようにするサーバー(Pututu)に送信。 ⦅push通知が有効な場合⦆ Pututuは、push_tokenの署名とユーザのIPFSにある公開鍵を照合してから、attestation_tokenをuPortアプリへ転送する。 attestation_tokenは、QRコードorURIにエンコードされる。ユーザーはuPortアプリでこれを読み込む。 ⦅pushが無効な場合⦆ uPortアプリ上で、attestationに同意するか尋ねられる。 採用するメリットとして、下記が挙げられます。 多様なユースケースが想定されている。 uPortIDを分散したまま保管できる。 ユーザー管理に依存しない。紛失してもuPort ID で管理可能 uPortはアメリカの金融機関からヨーロッパの一部までかなりの広がりを見せています。 しかしながら、 uPortがIDを重視している点を考えると、イーサリアムのように誰でも見られるブロックチェーンを利用する際に、ユーザーのプライバシーをどのように確保するかという課題があり、社会実装に進んでいないという欠点があります。 Hyperledger Fabric Hyperledger Fabric は、2016年に発足した「The Linux Foundation」がサポートするプロジェクト、「Hyperledger」のうちの一つです。 Hyperledgerでは、エンタープライズ向けのパーミッション型(許可型)ブロックチェーンを構築するためのフレームワークやライブラリなどが公開されています。 OSSである、モジュール型で開発が進められている、といった特徴の他、 IBM・Intel・Ciscoのサポートにより一流のハイテク企業からの強力な支援を受けています。 国内でも、Sony Grobal Educations が、交換留学生候補者が提出した教育証明書の内容と、ブロックレコードに保存されている学習データ(コースの記録や成績など)を比較するためにFabricを採用しています。 <証明の手順> ブロックチェーンネットワークの管理者がCA(Certificate Authority)にユーザーの登録。 CAは登録されたユーザーに紐づくSecret(パスワード)を管理者に送信。 管理者は、登録したユーザーにSecretを送信。 ユーザーはCAに自分自身のIDとSecretをCAに送信。 CAはユーザーのIDとSecretを照合。ブロックチェーンにアクセスするための証明書(Ecerts)をユーザーに発行。 採用するメリットとして、下記が挙げられます。 参加者及び各参加者の権限のコントロールが可能 。(プライベートチャネル) ID管理などのコンポーネントを簡単に含めること ができる。(モジュール式アーキテクチャ) 高速処理が可能。(業界横断システムに向いている) プライベート型のためプライバシーの問題も解決できますが、ユースケースが未だ少ないことや巨大企業の支援に対する懸念があり、採用に至っていない企業が多いです。 e-scroll (Luxtag) e-Scrollシステムは、企業と顧客がNEMブロックチェーンでデジタル化された証明書を提供し、貴重な資産の信頼性と所有権を保護できるようにするプロジェクトです。 闇市場で作成・販売されている偽造学位および卒業証書の増加に対処し、マレーシアの大学からの認定の評判と完全性を保護するために開発されています。 マレーシアで唯一、ブロックチェーン技術で特許を取得していることもあり、BATを始めとした中国企業からも注目されています。 e-Scrollシステムは、パブリックチェーンであるNEMを利用して、Luxtag独自のプライベートチェーンを築くというコンソーシアム型ブロックチェーンです。コンソーシアムにはマレーシアの6つの公立大学が参加しています。 特徴として下記が挙げられます。 プライベートチェーンにQRコードをタグ付けし、リンク化。 高速処理が可能。(業界横断システムに向いている) プライベートチェーンがパブリックチェーン(NEM)と紐づいていること。 プライベートチェーンでありながらHyperledger Fabricと異なる点として、パブリックチェーンとの互換性が挙げられます。信用性の担保と承認の速さから、人口の多い中国やインドで注目されています。 ただし現時点ではLuxtagのプライベートチェーン内の具体的なアルゴリズムが公開されていません。 結論 今回は学位および能力証明に焦点を当ててプロジェクトを絞り、比較しました。コンソーシアム型ブロックチェーンは、チェーンに記録するデータの高速な承認プロセスや、カスタマイズの面では優れている一方、あくまでも「特定のメンバーで承認する」ということが前提となっている中央集権的な技術です。よって、証明書への信頼性や不特定多数への共有のしやすさという点では、パブリックチェーンかつ社会実装済みであるBlockcertsが、現在のデジタルクレデンシャルプラットフォームの中で特に可用性に優れているといえます。 参考URL E-Scroll Malaysia – Interoperable Trusted Educational Certificates https://e-scroll.my/ 微信公众号 中钞区块链技术研究院https://mp.weixin.qq.com/s/7Z5lX1bnFJ1KVmPUYtOM7A 平成30年度産業技術調査事業報告書https://www.meti.go.jp/press/2019/04/20190423002/20190423001-1.pdf All … Read More

Verifiable Credentials発行プラットフォームまとめ【2020年版】

  今回は、W3Cが提唱しているVerifiable Credentialsに則ったプラットフォームを紹介します。 W3C、及びVerifiable Credentialsについては過去の記事にまとめています。こちら → https://lastrust.io/2020/05/25/whatisverifiable-credentials/ また、今回はW3Cの標準仕様に則っていると確認が取れる事例のみに絞ってご紹介させていただきます。 ・W3Cの標準仕様はこちらVerifiable Credentials Data Model 1.0Decentralized Identifiers (DIDs) v1.0 Verifiable Credential Platform 今回紹介するプラットフォームは以下になります。 ・ERC-725、ERC-735 ・Hyperledger Indy ・Microsoft Build 2020 ERC-725、ERC-735 ERC(Ethereum Improvement Proposals)ですが、Ethereumブロックチェーンのセカンドレイヤーにあたるサービスのうち、クレデンシャル(アイデンティティ情報)に用いられています。 その中で現状、最も注目されているIdentity規格と言えるのがこのERC725です。 ERC-725は、ERC-20トークンの標準化やweb3.js提唱者の一人として知られ、エンジニアでもあるFabian Vogelsteller氏が2017年に提案しました。 EIPs(Ethereum Improvement Proposals)はオープンなドキュメントを持っており、誰でも改善を提案することができます。もともとの課題である、プライバシー保護、取引の速さについての議論はかなり活発になっています。(イーサリアム3.0とも呼ばれているようです。) 同様の例としてBitcoinのコミュニティ、BIP(Bitcoin Improvement Proposals)が挙げられます。 イーサリアムプラットフォームは、分散アプリケーションを記述する言語の1つである『Solidity』のインターフェースを定義していることが特徴で、 この仕様に基づき、Ethereumブロックチェーン上でクレデンシャルを流通させる仕組みを提供します。 詳細はここでは割愛しますが、 ERC725がIDのインターフェイスを取り扱い(スマートコントラクトをデプロイ)、ERC735がクレデンシャルの構造や取り扱いを定義するという点で役割が異なります。 ERC-735は直接DIDとして利用せず、W3CのDID形式でEthereumアドレスを包み込む(wrapping)して記載する方法も提案されています。非常にシンプルであるが故、プライバシー保護が今後の課題といえます。 イーサリアム上での議論や提案の詳しい内容は、バージョンのアップデートも含めた内容をまとめて公開します。 Origin Protocolとは?   「Origin Protocol」はERCの代表的なプロジェクトです。日本でもBlockBase社が提携し、ERC-725の開発及びシェアリングエコノミーへの利用を目指しています。 主にAirbnbやUBERのようなシェアリングエコノミーで利用が検討されています。特徴として、アカウントに電話番号・Eメール・Airbnb・Facebook・Twitter・Googleといった複数のアカウントを紐づけることができ、実在する人物かどうかの証明だけでなく、紐付けアカウントの活動履歴から個人の信用が可視化されるプラットフォームとなっています。 Hyperledger Indy Hyperledger Indyとは、分散型ID(DID)の提供を想定して開発されたパーミッション制(チェーンへのアクセスに許可が必要)のブロックチェーンです。The Linux Foundationが主催しており、Hyperledger Fabricなどの様々なプラットフォームを提供しています。 Hyperledger Indyによって提供されるツールやライブラリ(Indy-SDK)を用いることで、業界などに限定されない、相互運用可能な分散型身分証明を開発することができます。現在、相互運用性の実験を行うプロジェクト(Project Aries)が存在しています。 運転免許証やパスポート、保険証などに活用することで、グローバルアイデンティティを実現できるプラットフォームとして注目を浴びています。 下記のリンクにて、IBMがデモを公開しています。 https://www.youtube.com/watch?v=cz-6BldajiA&feature=youtu.be Hyperledger の相互運用性についてですが、プロジェクトが同時並行で動くためにプロジェクト単位で成熟度が異なること・プロトコルがLedgerと密接に紐づいていること、といった課題への解決策が期待されています。 フィンランドのプロジェクト「Project Mercury」とは  フィンランドでは、国内のさらなる経済発展や国際化に向けた取り組みの一環として、 Project Mercuryというプロジェクトを開始しています。 このプロジェクトは、海外の起業家に「起業しやすい環境を提供する」という目的のもと、金融機関や税務署、法務局などが起業手続きの簡素化、デジタル化を推進するべく2018年5月にスタートしました。 このプロジェクトの構築にはHyperledger Indyが活用されています。企業に対しアイデンティティを付与し、企業プロセスをすべてデジタル化及び分散化させることで、会社情報が保証され、いつでも共有できる仕組みです。 Microsoft Build 2020 Microsoftは、2018年にDIDに関する自社のホワイトペーパーを公開して以来、DIDの開発に積極的に携わってきた経緯があります。 実証例こそありませんが、Windowsのエンタープライズ向けのシェアを考えると、かなり注目度の高い取り組みといえます。 今回取り上げるのは、2020年5月に発表された、Azureを用いた分散型の学生証アプリ(Student ID)です。 HPでは、上記の大学「Contoso University」の学生の証明プロセスを紹介しています。 ・大学側が発行したVerifiable Credentialsをユーザーが登録する・書店などで学割を使いたい場合は、証明書(学生証)を提示する・スマホには別の証明書も登録できるといった使い方があります。 アプリは Microsoftが開発・提供している「Microsoft Authenticator」が採用されています。 証明書の検証には、ブロックチェーン技術を用いた分散型の公開鍵基盤(Decentralized Public Key Infrastructure)の仕組みを利用しており、登録された公開鍵を照合します。この仕組みは 「W3C」(World Wide Web Consortium)の策定した標準に基づいて開発されています。 なお、ホームページにはデモが公開されています。 このDIDシステムはBitcoinのセカンドレイヤーでの実装であり、Microsoft社が開発したION(Identity Overlay Network)はソースコードも公開されています。ソースコードはこちら→ https://github.com/decentralized-identity/ion/ 結論 上記のプラットフォームは非常に新しく、改良速度がとても速いです。どのOSSのプロジェクトを使うかは、最新の仕様を確認して考える必要があります。 信用度の高い学術的な情報としては、2018年のPeer review論文「 Blockchain and the Future of … Read More

小学館の雑誌DIMEにCloudCertsが紹介されました!

2020/07/16発売の雑誌DIME(発売元・小学館) @DIME_HACKS にて、弊社のCloudCerts・ブロックチェーン社員証についての記事が掲載されています。 『文系のためのブロックチェーン入門』という特集で、「イメージしにくいブロックチェーンの活用シーンと具体的な活用事例」として紹介していただきました。 6月に編集部からご連絡をいただき、弊社代表の圷がリモートで受けた取材が記事の元になっています。 こういった雑誌のメディアに取り上げていただくのは初めてです。 ワクワクしながら昨日DIMEを購入しページをひらいたのですが、ブロックチェーンの仕組みの説明などがとてもわかりやすく、さすが有名雑誌だなと感服いたしました。 特集の中で弊社の他に紹介されているのは・電通・ソフトバンク・中部電力・トヨタ・日本取引所グループ(掲載順)と名だたる有名企業ばかりです。 そんなすごいメンツの中にLasTrustとCloudCertsを取り上げていただいてとても光栄です。 49Pに掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください! DIME (ダイム) 2020年 9・10月号 [雑誌] https://www.amazon.co.jp/dp/B08B5WWHT8/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_yKseFbGM11E4P DIME webサイト @DIMEhttps://dime.jp/

「ブロックチェーン議事録」を提供開始しました。複数人で回覧できるデジタル議事録で『言った言わなかった』をなくす取り組み

LasTrustは、ブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts(特許出願済み)」を活用し、従来のアナログな議事録を安全にデジタル化できる「ブロックチェーン議事録」の提供を開始しました。 ブロックチェーン議事録の特徴 ブロックチェーン議事録は、従来のような紙の議事録と異なり、デジタルで発行され、スマホやウェブブラウザ上で管理・閲覧ができます。議事録にブロックチェーンを用いる意義やメリットをご紹介します。 信頼関係のないステークホルダー同士でも、改ざん耐性の高いブロックチェーン上のデータを共有することで取引が円滑になり、紛争防止にも役立つ 偽造が困難であり、真正性の担保された証明書を長期間残せる 改ざんを検知する機能がある(無償かつワンタップで利用可) 紙の議事録に比べ、発行にかかる時間と資源を節約できる ウェブ、スマホ管理可。複数の議事録を一つの管理画面に集約し、一括管理可能   議事録の改ざんを根本的に解決 従来の議事録は、紙あるいはPDFやWordファイルといった形式です。画像加工ソフト等で簡単に編集が可能なため、それらを「原本」として扱うにはデータの信頼性が不十分である、という課題がありました。しかし、ブロックチェーン技術で課題の根本的な解決が可能になりました。ブロックチェーンは、一度書き込んだデータの削除や書き換えができない仕組みになっているため、「内容が正しいことを客観的に立証する」必要のある議事録や各種証明書のデジタル化に最適です。   ブロックチェーン議事録のサンプルはこちら 当社のブロックチェーン証明書発行SaaS、「CloudCerts」は、地方自治体、金融機関、ならびに教育機関で既に導入されています。具体的導入事例として、今年4月、ビジネス・ブレークスルー社の大前経営塾の卒塾生にブロックチェーン修了証書を提供いたしました。同塾からは「修了生の修了実績や能力の情報が所属企業の人事部等に共有可能となり、将来的に修了生のキャリアパスの最適化が期待できるため、導入を決定いたしました」との評価をいただいています。(大前経営塾のプレスリリースはこちら https://www.bbt757.com/news_release/2020/04/bbt-52.html) Withコロナ時代の業務に「信頼」を 新型コロナウィルスの影響により、リモートワークやオンライン商談、オンライン取締役会の機会が増えるなか、議事録を始めとした記録データの信頼性をどう担保するかが課題になってきています。CloudCertsはブロックチェーン技術を利用し、そのデータが正しいことを複数人で回覧し、コンセンサスを得ることができるサービスです。ご興味のあるご担当者様はお気軽にご相談ください。   

コロナ禍における卒業見込み証明書のデジタル化

ブロックチェーン卒業見込み証明書の提供を開始しました。

当社LasTrustは、ブロックチェーン証明書発行プラットフォーム「CloudCerts」を利用し、従来の紙の卒業見込み証明書をデジタル化した「ブロックチェーン卒業見込み証明書」を提供中です。コロナ禍で窓口業務が行えない教育機関でも、オンラインを通じて学生に電子送付が可能。PDF出力機能もあるため、コンビニ発行にも対応できます。 紙の卒業見込み証明書を電子化し、学生の不要不急の登校をなくす CloudCertsから発行された証明書には各教育機関の電子署名が含まれるため、原本性を担保したまま安全にデジタル化できます。学生は送付された卒業見込み証明書を採用担当者へオンラインで提出したり、PDF出力機能を使ってコンビニで発行したりすることができます。よって、証明書受け取りのための「不要不急の登校」を減らせます。教育機関も接触の機会を減らせるため、クラスタ対策にも有効です。 ■ブロックチェーン卒業見込み証明書のサンプルはこちら 初期費用なし。即日導入可能なオンラインサービス 「CloudCerts」はオンラインで完結するサービス(SaaS)のため、即日の導入が可能で初期費用もゼロ。学生の証明書発行依頼から発行までは最短5日で対応可能な上、特別な機器の導入も必要なく、卒業見込み証明書の元データ(Word、Excel、CSV、PDFファイル等)を「CloudCerts」のシステムへ送信するだけで発行が可能です。発行されたデジタルの卒業見込証明書の内容はブロックチェーン技術で担保されているため、デジタル形式でありながら原本として利用できます。 採用担当者はオンラインで事実確認が可能 「CloudCerts」から発行された証明書は、ウェブページ上での閲覧も可能です。学生はブロックチェーン卒業見込み証明書が格納されたURLを採用担当者に連絡するだけで、デジタルの原本を提出可能です。(証明書の閲覧ページにパスワードをかけるオプションもあり)デジタルの提出が難しい企業へは、PDF出力機能で紙の原本を提出可能です。PDF化の際に内容を不正に編集される可能性がありますが、PDF化した際に印字されるQRコードが前述の証明書閲覧ページとリンクしているため、不正を検知できます。 国内外で利用が始まったブロックチェーン証明書 LasTrustが発行するブロックチェーン証明書は、世界標準規格「Blockcerts」に準拠しています。「Blockcerts」準拠のブロックチェーン証明書はMITやハーバード大学で既に導入され、デジタル化された卒業証明書の活用が広がっています。また、国内ではビジネス・ブレークスルー社の大前経営塾が「CloudCerts」を導入し、修了証明書を発行。その他のオンラインスクールも導入を進めるなど国内でも利用が拡がっています。 ■大前経営塾へのブロックチェーン修了証書発行のニュースリリースはこちらhttps://www.bbt757.com/news_release/2020/04/bbt-52.html    

CloudCerts_sample_卒業証明書_LasTrust

偽造できない「ブロックチェーン卒業証明書」を教育機関へ提供中

LasTrustは、ブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts®(特許出願済み)」を活用し、従来の紙の卒業証明書をデジタル化できる「ブロックチェーン卒業証明書」を教育機関へ提供中です。記録データの改ざん耐性が高いブロックチェーン技術の強みを活かし、卒業生の学歴を正しく担保できます。オンラインで表示できるため、採用担当者へのメール送付も可能です。 ブロックチェーン卒業証明書の特徴 ブロックチェーン卒業証明書は、従来のような紙の修了証書と異なり、デジタルで発行され、スマホやウェブブラウザ上で管理、閲覧ができます。ブロックチェーンを利用した証明書には以下のメリットがあります。 優れた改ざん耐性により、真正性の担保された証明書を残せる 証明書の改ざんを検知する機能がある(無償かつワンタップで利用可) 紙よりも発行にかかる時間と資源を節約できる スマホ管理可。複数の証書を一つのアプリ内に集約し、ポートフォリオとしても利用可 ウェブ上で表示・閲覧 ブロックチェーン卒業証明書の仕組み ブロックチェーンは、中央の管理者が不要で、世界中の参加者によって運用されているネットワークです。記録したデータを全ての参加者の台帳に記録することにより、1つのデータが偽造されても他の参加者が持つ正しいデータと照合されるため、事実上データ改ざんが不可能な仕組みを実現しています。 このシステムを基盤に、当社では各種証明書を安全にデジタル化できる「CloudCerts®」を提供しています。 ■サンプル版ブロックチェーン卒業証明書はこちらhttps://cloudcerts.io/viewer/issuer/c5021f0c-1a98-4d3f-bf08-09b2799c5e00/cert/005b9d00-2cb3-458c-9bc0-48396932a058 導入事例 当社のブロックチェーン証明書は、地方自治体、金融機関、ならびに教育機関で既に導入されています。事例として、今年4月、ビジネス・ブレークスルー社の大前経営塾の卒塾生にブロックチェーン修了証書を提供いたしました。同塾からは「修了生の修了実績や能力の情報が所属企業の人事部等に共有可能となり、将来的に修了生のキャリアパスの最適化が期待できるため、導入を決定いたしました」との評価をいただいています。(大前経営塾のプレスリリースはこちら https://www.bbt757.com/news_release/2020/04/bbt-52.html) アナログな証明書の課題を根本的に解決 現在、卒業証明書のような個人の実績を担保する各種証明書は「紙」や「カード」といったアナログな形態を採用しています。しかし、アナログな証明書は発行者側の管理費用、紛失・再発行の対応、郵送などで甚大なコストがかかる上に、常に偽造リスクを抱えており、経歴詐称、訴訟に発展するケースも少なくありません。 しかし、ブロックチェーン技術の誕生・普及により、「あるデータが正しいことを客観的に立証できる」ようになりました。 当社では、このような社会課題に対するソリューションとして、ブロックチェーンの証明機能を用いたCloudcertsを提供しています。 ご興味のある教育機関はお気軽にご相談ください。  

LasTrustがデジタルクレデンシャルを扱う理由

LasTrust(ラストラスト)は、ブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts」と、クレデンシャルの管理ウォレット「Skill Wallet」の2つのプロダクトを提供するデジタルクレデンシャル専業のスタートアップです。 (デジタルクレデンシャルとは、修了証書、学習履歴、有資格証、社員証、人事評価、各プラットフォームでのレビュー評価など、ヒト・モノの社会的評価や属性を担保するデジタルデータのことです。) LasTrustがなぜ、デジタルクレデンシャル事業を提供しているのか。私達のビジョン、創業時のエピソードを共有します。 「個人の見えざる価値を可視化する」 LasTrustは「個人の見えざる価値を可視化する」というビジョンのもと、個人が持つ多面的な実績・技術をデジタル化し、オープンなブロックチェーンに記録することで、個人の社会的資産として生涯利用できるようにしよう、という取り組みを進めています。 LasTrustが扱うデジタルクレデンシャルとは、 学習履歴(授業単位の細かいものから修了証明などの大きなものまで) 組織に属していることの証明(社員証や会員カード) 個人から個人、組織から個人への評価、感謝の気持ちやお墨付き 有資格証 等です。現在、これらの情報は主に紙で管理されているため、実は信頼に足る実績が「見えづらい」状況にあります。 図にすると以下のイメージです。 Aさん、Bさん、Cさんの表向きの学歴だけに着目すれば、一般的にはAさんが有利です。しかし、人は可視化されたものだけではない、多面的な価値を持っているものです。よって、Bさん・Cさんのように、表面化されていないが優れた実績があるというケースは多々あります。   このように、私達はプライベートでもビジネスでも、赤枠で囲われた「見えざる価値」を深く知る術を持ちません。 全てのスキルや実績が可視化できていない現状では、その人本来の魅力が伝わり切っていないディスコミュニケーションな領域が発生しているのです。 こういった認知のロスをなくし、個人の価値を正しく可視化することが、デジタルクレデンシャルの役割の一つです。 当社ではブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts」でデジタルクレデンシャルを提供しています。 LasTrustがデジタルクレデンシャルに込める想い LasTrustがなぜ、デジタルクレデンシャルを手がけるのか、その理由をお伝えするために創業者3人のバックグラウンドについて軽く触れたいと思います。 CEO・圷 圷(あくつ)は、多摩美術大学を卒業後、20代中盤で動画マーケティングの事業会社を海外(タイ)で起業し、0→1を経験しました。現在7年の経営経験があります。その仕事柄、「価値がありながら社会的知名度を得ていないサービスや人に、クリエイティブの力でスポットを当てたい」という想いがあり、新しいテクノロジーについて勉強したり、個人的に投資をしたりしていました。そんな圷が、本気で「スケールさせたい」、「世に出したい。出さねばならない」と思ったのが、現在のCTO、COOとの出会いで生まれた “デジタルクレデンシャルで個人の価値を可視化する” という考え方です。 CTO・髙橋 髙橋はNTTデータ出身のエンジニアで、元教員というバックグラウンドを持つ技術者です。髙橋が高校教員だった頃、彼は学校教育の評価制度に課題を感じていました。学校での評価は人間的な価値を表すモノサシではないにも関わらず、その評価に強く影響を受け自己評価を下げてしまう生徒がいたそうです。(例:コミュニケーション能力が高くても、成績には反映されない) そういったテストでは測れない定性的な生徒の能力を正しく評価し、伸ばしていくためにはどうずればいいか。髙橋がたどり着いた結論は、「テクノロジーの力で、学校の外からイノベーションを起こし、変えていくこと」ことでした。 K Kは、教育関連企業に勤める東京のエンジニアで、紙の証明書発行システムを業務で手掛けていましたが、デジタル化が進む現代、「紙の」証明書の存在意義について考えていました。アナログな紙を発行するためにデジタルを駆使する矛盾、「もっと技術的なイノベーションが起こせるのではないか」という葛藤。ビジネススクールでMBAを取得するなど、起業家マインドを持つエンジニアであるKは、旧態依然とした組織の中でジレンマを抱えていました。 創業者3人の出会いはハッカソン 住む場所もバックグラウンドも違う我々創業者が出会ったのは、2019年2月に行われた経産省主催「ブロックチェーンハッカソン2019」でした。参加の目的は、圷はデジタルクレデンシャルの市場調査に、髙橋は自身のアイデアを形にするため、Kはブロックチェーン技術を持つエンジニアと出会い、アナログなクレデンシャルをアップデートするヒントを得るため。それぞれ目的は違えど、パッションの方向性は共通していました。 私達はチームビルディングの日に初めて出会い、意気投合してチームを組み、海外のエンジニアを含めた4名のチームでプロダクトを発表。賞を2つ頂く成果を残しました。 「社会実装が非常に近い。頑張ってほしい」という審査員の言葉を、私達は今でも鮮明に覚えています。 ハッカソン受賞後に起業 そのハッカソンで行われた基調講演、ワークショップ、参加者チームのピッチを通して、デジタルIDとそれに紐づくクレデンシャルのエコシステムはまだまだ実験段階ではあるものの、私達は、日本でもデジタルクレデンシャルの市場が勃興していくことに確信を持ちました。そして、その新興市場へトライできる、かけがえのないメンバーに出会えたことも。 半年後の2019年8月、我々は様々な難題と取り組みながら、日本でおそらく史上初となる、デジタルクレデンシャル専業のスタートアップ「LasTrust(ラストラスト)」を創業しました。 本記事で、LasTrustがデジタルクレデンシャルを手掛ける理由を、少しご理解いただけたかと思います。 我々は実現したい世界観があります。 「個人の見えざる価値が可視化」された社会では、今よりももっと、自分らしく生きられる場所を見つけてもらえるはず。 そんなビジョンを創業者はもちろん、エンジニアチーム、セールスチーム、バックオフィス、インターンに至るまで共有し、今日もせっせと様々なブロックチェーン証明書を発行しています。 クレデンシャルは手段に過ぎませんが、ブロックチェーン技術で担保された証明書とデジタルバッジをベストプラクティスとして、自信をもって今後も提供していきます。 ご興味のある方はぜひお気軽にお声がけください。 以上、デジタルクレデンシャルのLasTrustでした。